フリーランスのITエンジニアで働き始められるようになったら、将来どうやっても成功します。将来IT人材の不足が確実という労働対価の額の話ではありません。その過程で早期に自己実現出来た人たちの話です。
フリーランスがきっかけで、望む自分を手に入れた人々
ここでは私自身が直接目にした、望んだ人生を歩み始めた人を紹介します。全て知り合いです。同じ職場にいて、数か月~数年も共にしています。挙げているのは3例ですが、他のにもいます。語れるほどの親密ではなかったためであり、例が少ないからではないです。
投資利回りで生活安泰
その人は常駐型のフリーランスで、主な作業は研究開発して納品したツールの保守です。ツールと言っても小規模ではなく、サービス名を言えば日本人であれ9割は知っているであろうものです。その研究開発分野の保守をしていました。暇なわけがありません。それにも関わらず、彼は昼休みになると常駐先で証券会社の取引画面を見ていました。どうもFXのようです。
当時、安全な取引をしていたとしても年利10%は期待でき、利回りのいい国の通貨を買えば、税引き後でも毎年10%になります。そして、彼の年収はどんなに安く見積もっても750万円です。400万円を複利で運用すれば、3年後には500万円を超えます。毎年400万円買い足せば、3年間で1200万円が1500万円です。3年間で、サラリーマンの年収が手に入る勘定になります。手元の余剰資金の多さは、とてつもなく有利に働きます。そして、満面の笑みで取引画面を見ていた彼は、仕事がひと段落したの契機にあっさりと辞めてしまいました。
稼ぎすぎて年の半分は東南アジアでバカンス三昧
30歳を少し超えた彼は、十分なプログラミング経験はなかったものの、大手自動車メーカーでフリーランスエンジニアとして常駐できるようになりました。常駐先は東京23区近くであるものの駅から徒歩20分近くあり、人が集まり難い立地にあります。難点のある立地のためか、ほぼ未経験者の彼でもOKです。そこでの月単価は安く見積もっても60万円です。求人票で確認しました。そうなると年収は700万円を超えます。うらやましくなりませんか。しかし、彼はその年収を捨てて謎のバカンスをしてしまいます。年の半分近くをタイやフィリピンで遊んだのです。しかも毎年です。半年働いて半年遊ぶ、彼はこれを繰り返しました。常人には謎の生活です。しかし、半年遊んでも仕事があります。それ程、仕事が多い業界なのです。
外注に回して、生活安泰
一人で受注しようとした彼は、ITスキルがいま一つでした。しかし、その反面、顔が広いので営業先や外注先に全く困りません。そこで彼は、外注先となるフリーランスを捕まえて、自分のところの従業員としてクライアントに伝え、受注したのです。外注先に払う金額は、受注金額の7割を占めています。割の合わない金額ですが、彼のすることは、受発注と外注先の仕事が回るようにすることだけです。費やす時間はそれほど多くはありません。また、営業費や固定費もたかが知れています。3割で十分です。そして、外注先を4人でも得られれば、彼のようなITスキルのない者でも、ITエンジニアと同じ稼ぎになります。また、外注先の実績は彼のものとして蓄積されていき、更に営業の幅が広がります。その後、彼は生活の安定を得て法人化しました。
フリーランスのITエンジニアから、安定した立場に就けた成功例の一つと言えるでしょう。
フリーランスになって分かるメリットとデメリット
フリーランスは、社員では得られないものがあります。逆に失うものも多くあります。失うものをカバーできるれば、利点のみ残りますが、結果はあなた次第です。ここでは、その判断の材料となるものだけを挙げました。
ちなみに、社会的信用がないとの印象を持つ人がいますが、実害は多くありません。せいぜいクレジットカードの作成くらいでしょう。
メリット:有り余る現金を手にできる
これが最も大きいメリットです。手元資金が豊富にあれば、将来の選択肢が増えます。
- 書籍やスクールでの知見の蓄積が可能
- 気持ちにゆとりが生まれ、焦って火のついた案件を受注してしまうことが少なくなる
- 外注が可能。外注先が多ければ、それだけ幅が広がり、営業活動に専念できる
- 投資に回せ、アーリーリタイアが可能になる
メリット:在宅ワークによって、ゆとりが生まれる
在宅で請け負うと、いつでも好きな時に働けます。集中できる時に集中し、休めるときに休めます。働き続けても構いません。選択の自由が生まれるのです。
- 起きてから会社に到着するまでの時間が、いつでも働ける時間になる。帰宅までの時間も働ける。
- 付き合いの飲み会がなくなる。他者から用事を依頼されることがなくなる。
- 家事をしながら作業ができる。
- 健康状態がすぐれなかったら、休める
作業効率が良く、毎日がとても充実し実に気持ちいいです。
メリット:事業の方向性を決めるのは自分自身
会社に帰属している場合、これはいけると直感的に感じても、試すことすらできません。自宅に戻って実費でやるしかないのです。試して確証が持てたら、提案書を提出します。しかし読んでもらえなかったら、そこで終了です。二度と触れる事すらかないません。
提案書を書くにあたり、どれ程確証があり、どれ程綿密に案を練っても、理解されなければ費やした時間は戻ってきません。それによって、不要な出費が生じなくなるので、必要悪と言えます。しかし、書いた本人に確証があれ、提案書を書く時間は浪費そのものです。相談せずに直ぐに取り掛かりたくなります。フリーランスならばそれが可能です。徹底的に学び迅速に事業展開ができる。これが組織に属さない強みです。
デメリット:開発現場で正社員よりも立場が低く扱われる
請負元の正社員とフリーランスが同じプロジェクトに配属された場合、フリーランスの立場が正社員より上になる可能性は高くありません。何故なら、正社員は将来指導する立場になるため、いい経験になるからです。もしプロジェクト内でポジションを得たいのであるならば、他の外注業者を指導できるようにならなければなりません。もちろん、それだけの知見を蓄える必要があります。更にもう一つ手段があります。外注業者とチームを作り、チームで受注するのです。
デメリット:健康を損なうと収入がなくなる
病気や怪我で入院すると一切の収入がなくなります。国民健康保険に入っていれば、医療費の月額上限があるため、支払いに関しては問題ないでしょう。
問題があるのは、その後思うように働けなった時です。家族持ちならば、働けなくても収入あるように手を打っておかなければなりません。そういう場合は、収入保障保険があります。エンジニアならば十分払える金額です。家族のために検討しておきたいところです。
デメリット:老後の年金が心配
フリーランスは国民年金のみのため、生涯を通じて厚生年金に入っていたサラリーマンと比べて半分未満です。同居家族がいなければ、生活できないのではないでしょうか。
しかし、国民年金基金に入れば心配無用です。厚生年金に引けを取らないくらい受け取れるようにもなります。掛け金に応じて将来の受取金額が変わりますが、ITエンジニアならば受取額が多いのでできるだけ納めたほうが良いでしょう。納めた金額によって税金の元となる金額から控除されます。できるだけ収めた方が将来は特になります。
フリーランスになる前に、確認しておきたい事4選
これさえ準備しておけば、フリーで食べていけます。食べていけるどころか、アーリーリタイアできるのも夢ではありません。
誇れる実績があるか
未経験者だと受注が困難です。もし未経験者でしたら、3年ほど会社勤めすることをお勧めします。どうしても会社勤めができないのなら、勉強しながらポートフォリオを作成すると、受注できます。もちろん、その品質が相手の目にかなうような出来栄えでなければなりません。ITエンジニアなら、ソースコードの品質とテストの有無、フレームワークの熟知具合が分かるものが望ましいです。
クレジットカードを作ったか
クレジットカードがないと利用できないサービスもあり、それがないと実績を作れないものもあります。個人事業主の1年目はできないと思った方がいいでしょう。会社勤めをしているのなら、作ってから退職手続きに入ることをお勧めします。
収入が途絶えても生活期間の検討
最初の内は、仕事が途絶えることは考えられます。外部要因でなくても、自らいったん受注を中断したくなる時期があります。スキルアップや取引先の多様化等の戦略的な中断が必要になる時です。その時、どれくらいの期間耐えられるかが要になります。無収入期間が長ければ、それだけ都合のいい案件が見つかるでしょう。手元資金が多い方が、望む未来が得られるのです。
人脈を構築したか
人脈の構築は、最も重要です。受発注の量の大小を決め、収入の目安となるものです。怠ってはいけません。
また、会社員時代の人脈はないものと思った方がいいです。いいお付き合いが出来ていたとしても、会社の看板を背負っているから、懇意にしてもらっていたのかもしれません。そもそも社員時代の人脈に頼るのは、マナー違反と見なされる恐れがあります。その後の経営にもかかわるので、自分自身で切り開きたいところです。
コメント