Python独学、段階別に必携の書籍
プログラミングやPythonが初めての人にとって、独学に適した書籍を挙げました。
初めての人が、書店の書棚の100冊の本を目の当たりして、入門書選びで迷うこともあるかと思います。この中にこれが入門のド定番というものがあります。
受験勉強の定番参考書、定番過去問集のようなものです。
入門を筆頭に書籍を3段階に分けて挙げています。
入門段階が終わった後の第2段階は、分野に特化した実践向きの書籍です。事務系作業で知っておきたい実践向きで「これは役立つわ!」というものだけを厳選しました。
次の第3段階では、効率的に開発できる情報の詰まった書籍です。ITエンジニアなら、きっと読んでいるか選択肢に入っただろうものです。
ここで挙げているものは、全て超大型書店に出向き手に取って確認しました。
挙げていない書籍はダメという訳ではありません。平積みコーナーになく、書棚でも目立たないところにあって、後回しにしてたら見逃してしまったものもあります。
見つけたら、追加掲載しようと思っています。これから学ぶ人の参考のために。
第1段階 分かりやすさに特化した入門書
プログラミングが初めて人向けの入門中の入門のものだけを選びました。選択基準は「一目見て分かりやすい」「挫折しにくい」です。
何か1つでも言語を一通り学んだか使ったことがあるなら、この段階の書籍は必要ないでしょう。「変数・ループ・関数、分かってるわい」という人は、第2段階から始めることができます。第2段階で分からなかったら、こちらで学習する方が短時間で済みます。
独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで
目次を見るとPython入門書のカテゴリから外れているように見えますが、入門書のド定番と見なされベストセラーにもなっている書籍です。
外れているというのは、ITエンジニア志望の学生を想定しているのか、プログラマの心得的な内容(第5部以降)が含まれているためです。しかし、この姿勢が本書の良いところです。関連する知識は惜しみなく教えたいという思いが伝わってきます。そのため、幅広く浅く伝え、決して深みを目指していません。そのため、実にわかりやすく丁寧です。
定番になる理由もわかります。
ISBN | 978-4-8222-9227-0 | 発行日 | 2018/2/24 |
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著者名 | コーリー・アルソフ(著),清水川 貴之 監訳 | 発行元 | 日経BP |
ページ数 | 322ページ | 判型 | – |
Python[完全]入門
分かりやすいの一言に尽きます。間違いなくスラスラと読めることでしょう。
論より証拠。電子版の試読が読めますので、直ぐに確認して見て下さい。
見やすくて、理解しやすいです。これで、挫折するはずがありません。本文には、色のついたアンダーラインで重要ポイントを明確にし、コンコールの画像の上に操作手順の説明を入れ、一目で何が伝えたいのか、何をするべきなのかわかります。
アマゾンの評価を見ると、高得点。誰もケチをつけていません。自信をもって初めての人にオススメできる入門書です。
ISBN | 978-4-8156-0764-7 | 発行日 | 2021/1/22 |
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著者名 | 松浦健一郎/司 ゆき(著者) | 発行元 | SB クリエイティブ |
ページ数 | 592ページ | 判型 | A5 |
独習Python
数々の名著を持つ山田 祥寛さん本で、ビジュアルで訴えかける作りになっています。
変数の説明が図です。そこには「処理途中のデータを維持/運搬するための箱」と書かれています。誰でもわかる平易な表現ではありませんか。このような表現ができるのは本書の著者だけで、他ではなかなか見られません。ちなみに、左の本をクリックしてもらえれば、アマゾンでも確認できます。
また、演習問題が付属するのも特徴の一つです。学習したらそれを自分自身で確認する。さながら教師が目前にいるかのような作りで、まさに独学向きです。初めての人が、独学オンリーで学びたいときに勧められる一冊です。
ISBN | 978-4798163642 | 発行日 | 2020/6/22 |
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著者名 | 山田 祥寛 | 発行元 | 翔泳社 |
ページ数 | 568ページ | 判型 | – |
第2段階 分野特化型の実践向き必須書籍
Pythonが初めての言語ではないなら、この段階から入った方が効率的です。
入門書で時間を費やすより、学習動機に近い書籍をする方がモチベーションが保てます。こういうことが出来るほど、理解しやすい言語です。例え文法がわからなかったしても、他の言語の用語でググれば、書いてあることが理解できるでしょう。それでも分からないのなら、第1段階の書籍をあたって拾い読みするのも良いかもしれません。
シゴトがはかどる Python自動処理の教科書
業務作業の自動化の書籍は他のもあるのですが、最も多くの領域をカバーしているのがこの書籍でした。
Excelの自動化やスクレイピングに触れ、WEBマーケティングに欠かせないLINEやSNSの自動化やPCの自動操作まで網羅しています。現時点で何ができるのか、ノンプログラマーでも分かるように解説しています。
躓かないように意図通りに動作しなかった場合の対象を示し、疑問に感じるであろう用語解説にしっかりと触れ、分からないをなくす姿勢が伺えました。好感の持てる書籍です。
ノンプログラマー向けの優しい内容ですが、それと同時に、網羅的な内容なので、これから業務系のITエンジニア目指す人が入口として相応しい書籍でしょう。
ISBN | 978-4839973858 | 発行日 | 2020/12/28 |
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著者名 | クジラ飛行机 | 発行元 | マイナビ出版 |
ページ数 | 344ページ | 判型 | – |
Python実践データ分析100本ノック
素晴らしいの一言です。前半をななめ読みして、感嘆の声をあげてしまった本です。
ここまでデータ分析を実践的に伝えているものは見たことがありません。起こるであろう汚いデータをどのように加工して、どのように役立てるのか、それを具体的に指南しています。実践的なデータをもとに、エレガントな方法で、さらりと綺麗に加工してしまいます。
高頻度で使われるライブラリ、Pandas、Matplotlib、Scikit-Learnはこうやって使えばいいのか! そう気付かされます。我流でもデータ加工やデータ解析はできますが、これを読めば作業時間は一気に減ります。我流から切り替えたくなるでしょう。
大いに実務に役立ちます。業務系に携わるなら必読の一冊です。
ISBN | 978-4798058757 | 発行日 | 2019/9/27 |
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著者名 | 下山 輝昌 松田 雄馬 三木 孝行 | 発行元 | 秀和システム |
ページ数 | 272ページ | 判型 | – |
Python実践機械学習システム100本ノック
データ分析の続編になる本書は、本格的な機械学習というよりも、その入門的な立ち位置です。
前作と同様に実践向きのデータを加工し分析していますが、その目的は機械学習の基礎構築にあります。小規模事業であっても、使い方次第で経営分析に役立つシステムの構築につながる事を教えてくれる一冊です。
ISBN | 978-4798063416 | 発行日 | 2020/12/1 |
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著者名 | 下山 輝昌 三木 孝行 伊藤 淳二 | 発行元 | 秀和システム |
ページ数 | 316ページ | 判型 | – |
Pythonクローリング&スクレイピング[増補改訂版] -データ収集・解析のための実践開発ガイド
WEBページのクローリングとスクレイピングだけで一冊作っていしまったのかと、興味本位で手に取った本です。
最初は物珍しい気持ちが優先していましたが、ページを捲るにつれ、その簡潔な記述に圧倒されました。
実はVisual Studio C#でスクレイピングして、WEBページを操作するツールを作成したことがあるのですが、これを読みかなり遠回りをしていたことを実感しました。
記述が簡単かつ気が利いています。様々な問題に対して対策が講じられているライブラリを使用しているからです。
この本が先に世に出ていれば、製造時間が1/10になったいた事でしょう。
ISBN | 978-4297107383 | 発行日 | 2019/8/10 |
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著者名 | 中嶋 英勝 | 発行元 | 技術評論社 |
ページ数 | 440ページ | 判型 | – |
第3段階 より効率よく開発するための書籍
Python実践入門 ── 言語の力を引き出し、開発効率を高める (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
諸先輩のソースを見てわからなかったら、この本が適しています。
タイトルに入門とありますが、他の入門書と一線を画すラインナップです。言語全体を細部にわたるまで網羅しており、ネットでは滅多にお目にかかれない文法まで、キチンと書かれています。Pyhhonの文法を一通り理解しても、これを読むことをお勧めします、
それほど網羅性が高いです。目にする機会が少ない方法も載せているので、残念ながら一読しただけでは跡形もなく忘れてしまう部分もあります。しかし、それを知っていれば、他者のソースの理解を助けることは間違いありません。一歩先を目指すITエンジニアにふさわしい書籍です。
ISBN | 978-4297111113 | 発行日 | 2020/1/24 |
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著者名 | 陶山 嶺 | 発行元 | 技術評論社 |
ページ数 | 368ページ | 判型 | – |
入門 Python 3 第2版
オライリーのベストセラー「入門 Python 3」の6年ぶりの改定のものです。これを挙げない理由はありません。大型書店で必ず平積みにされている、そのくらい売れている本です。
入門書を謡っていますが、初心者から抜け出すためのバイブル的なものでしょう。学習している者がもう一冊手元に置いておくのに、ちょうどいい本です。漏れが少なく、痒いところにも手が届く、多すぎず少なすぎず、手軽な辞書と言った位置づけにあると言えます。
第3段階に挙げたもう一冊と比較して、どちらか一冊を置いておきたいです。
ISBN | 978-4873119328 | 発行日 | 2021/3/22 |
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著者名 | Bill Lubanovic (著), 鈴木 駿 (監修), 長尾 高弘 (翻訳) | 発行元 | オライリージャパン |
ページ数 | 800ページ | 判型 | – |
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