何故、今スマートフォンアプリの開発に臨むのか

未来の見通しが明るいからです。
これからスマートフォン開発に携わっても遅いと聞きますが、その根拠となるのは後発組の個人開発者が広告収入を得られる市場ではなくったから、というのが理由です。まったくその通りです。個人での新規参入は厳しいですが、マーケティング・マネージメント・多額の宣伝費が実現できる企業はそのようなことはありません。スマートフォンアプリの開発を目的とした求人票の多さが、それを裏付けています。

スマートフォンは、他のネイティブアプリと比較すると、ITエンジニアにとって携わることによって、次のようなメリットがあります。

機能の拡張性の体験
PCと比較しハードウェアの機能が多く、より幅広い機能を実現できる
参加による充足感
小規模であるため、一人がより広い範囲に携われる
フィードバックの多さ
利用者数が多いため、アプリの評価をITエンジニアが目にする機会が多い

これらに加えて、スマートフォンの利用価値を高めるテクノロジーが加わり、更に参加意欲を高めています。そのテクノロジーとは、AR(Augmented Reality 拡張現実)です。この技術の到来が、今開発に臨んだ方がいい理由です。ユーザーがARを自然と使えるようになれば、生活をより便利にできます。このような生活にインパクトを与えるような技術は率先して学習したいところです。学習すれば、後発組の開発者にも参入のチャンスが訪れるからです。そして、今は世界のスマホアプリの市場の拡大が止まる気配がありません。

スマートフォンアプリの市場が拡大し続けている

総務省の「令和元年版 情報通信白書」によると、個人を対象にした調査で、スマートフォンによるインターネットの利用率は、PCのそれを追い抜いています。端末別のインターネット利用率が、PC:48.2% に対して、スマートフォン:59.5%と大きく上回っています。
また、世界全体のアプリのダウンロード件数は、2013年に266億回だったものが、2015年では410億回と増え続け、それと共に消費支出も上がっています。(総務省「平成28年版 情報通信白書」)
スマートフォンアプリ市場が大きいのに、さらに今後の拡大が見込める数字です。

この市場規模により、案件が途絶えることはまず考えられません。「App Annie Japan」によると、2020年上期のアプリのダウンロード数は、App Store・Google Play全体で640億ダウンロードに達しています。今から参入しても遅いとの声もあるスマートフォンアプリ開発ですが、まだまだ先がありそうです。

新規のアプリ開発者にとって、ARは福音

ARは、付属のカメラで撮影されている映像上に、情報を追加する技術です。ARを用いたスマートフォンアプリが既にありますが、エンターテイメントの要素が強いアプリが目立ちます。カメラ映像の上にかわいいキャラクタを表示する、人の顔に動物の耳を表示するといったものです。対して、ビジネス用途での活用は進んでいません。ビジネス用途では、地下街で迷ったらカメラ映像に行先の矢印を付けて道に迷わないようにする、ネットショップで見つけた家具のCGを自宅のカメラ映像の上にい表示させ選択の迷いを解消する、といった使い方が可能です。これまでの不便が、ARアプリによって解消され、購買者数の増加が期待できます。ARはビジネス用途には欠かせないアイテムの一つになりえる技術なのです。

ARアプリにおススメの開発環境

アプリ開発を学習するあたり、AR対応のスマートフォンとPC(iOS/Windows/Linuxのいずれか)が必要になります。そして、PC上に開発環境を構築しなければなりません。しかし、数が多く選ぶのに迷いました。そこで検討結果して厳選したものだけを列挙します。

AR対応のスマートフォン一覧 2021年3月

学習段階でも、ARに対応している実機(スマートフォン)が必要です。手元にあるものが使えるでしょうか。

iOS(iPhone)
ARKit対応デバイス iPhone X / iPhone 8 / iPhone 8 Plus / iPhone 7 / iPhone 7 Plus / iPhone SE / iPhone 6S / iPhone 6S Plus
Android
ACCore対応デバイス Google ARCore対応デバイス

開発環境

開発環境を厳選しました。下記以外にもありますが、メジャーになものもしくは既存開発者が勧めるものを挙げています。企業が求めている主な開発環境のみです。

ターゲットデバイス 開発OS 開発ツール / FrameWork 主な言語
iOS(iPhone) iOS Xcode Swift / Objective-C(新規アプリはNG)
Android iOS/Windows/Linux Android Studio Kotlin / Java(新規アプリはNG)
クロスプラットフォーム iOS/Windows/Linux Flutter Dart(JavaやC#に近い)
クロスプラットフォーム iOS/Windows Visual Studio / Unity C# (ゲーム性が強いのなら第一候補)

クロスプラットフォームというのは、1つのソースでiOSもAndroidの実行ファイルが開発できる環境の事です。開発コストが抑えられるため選択したくなりますが、デメリットがあります。それは、新機能が使えるまで時間を要する事です。まず、ネイティブなXcodeやAndroid Studioで機能が実現され、その次にクロスプラットフォームで使えるようになります。ARもその一つで、これまでARの追加機能は、最初にネイティブで実現されています。そのため、クロスプラットフォームを第一候補にして、要求を満足できない場合、残りの2つになるのが王道のようです。

複数の開発環境になれる必要あり

求人内容から次のような業務を期待されているので、スマートフォンアプリ開発に携わると、上記の開発環境を複数を経験することが予想されます。

  • 既にリリースされているアプリの保守や機能追加
  • 既にリリースされているアプリの言語を切り替え(Objective-Cからswiftへ / JavaからKotlinへ)
  • クロスプラットフォーム化

そのため、複数の開発環境にあらかじめ慣れておく必要があります。
ということは、一度に未知の言語を複数覚える必要があります。気が滅入りる現実です。
ですが、杞憂に終わりそうです。既知の言語と似ている上に、記述が簡単だからです。複数言語の同時開発でありうる、エディット中の混乱が防げそうです。
こうなればハードルは低くいものです。
今は後発組でも参入余地のある時期ですので、好機であることは間違いありません。

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